ポケモンブログ *。゚ ポケットモンスター セピアブラック&リリーホワイト ゚。*

ポケットモンスターセピアブラック&リリーホワイトという物語を連載!ポケモン画像、2chのポケモンスレ諸々、ポケモンカード等のポケモングッズ、今秋発売の新ポケモンシリーズブラック&ホワイト情報等々、ポケなトピをまとめています!

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The 20th story

The 20th story
― White versus Hina ―
 
 
―――アマギリシティジム前
 
ブラック「それじゃジム戦をお願いするね」
 
ヒナ「うん。でも*゚。
 
ヒナが、ブラックホワイトの顔をちらりと交互に見る。
 
ヒナ「おにいちゃんたち、どっちがするの?」*゚。
 
ヒナが、上目遣いでブラックに聞く。
 
ブラック「あ、それは―――」
 
 
ホワイト「ボクがやる」
 
 
第20話


 
―――イシマ島、沖
 
船が、大きな波に揺られ、あちらこちらを向く。
その船を、禿頭をした船頭が、必死に舵を取る。
 
船頭「ひぃ!くそっやっぱここらは異様に波が荒れる!」
 
ズガン!ガン!
 
波で揺れる船の中では、船に載せられた荷物やら道具類やらが、
あちらこちら音を立てて騒音を響かせていた。
 
サカキ「ジイさん!この船イシマに着くまでに沈んじまやしねぇだろうな?」
 
必死に舵を切る船頭の後ろから、
サカキも必死に船にしがみつきながら声を放つ。
 
船頭「知らねぇ!そんときゃ一人で泳いで行きな!!」
 
船頭が、大声で返す。
それでも、波の激しい音に掻き消される。
 
 
サカキ「……ったく…本当にオンボロ船だな……」
 
 
サカキ,呆れるように声を漏らす。
 
 
 
 
 
―――イシマ島、北フジ研究所、上空
 
黒々とした雲が、重く垂れ込む。
イシマ島の南側とは違い、風雨はない。
だが、青年と、そしてリザードンは、雨に塗られたままだ。
 
リザードン「がううう………」
 
ユキナリ「苦労掛けたなリザードン。もうすぐだから」
 
 
硬質な岩で囲まれた、人工島。
灰色の岩を垣根に内部を隠したその中は、
外からはとても人の住むようなものではない。
逆に、内部と言っても、少し人工物、その残骸とも言うべき、
廃屋のようなものがポツンと立っているだけで、
およそ研究所と言うには少し無理があると思われるような、そんな場所だ。
 
 
 
ユキナリ「………………」
 
 
ユキナリは、静かにフジ研究所を見下ろす。
 
何を考えているのだろう。
何を見ているのだろう。
 
リザードンが何も言わず飛ぶ。
 
いや、知っている。
友のことだ。
 
自分にとっても、最愛の友。
自分だって、その悲しみを知っている。
 
でも主がやろうとしてることは―――………
 
 
リザードン「がうぅ………」
 
 
ユキナリ「あぁ。行こう」
 
ユキナリが、リザードンに命令する。
リザードンは、静かにフジ研究所へと降り立って行った。
 
 
 
 
 
―――イズミタウン、ユキナリの家
 
数日前から止まない雨が、今も一頻りに降り、
部屋の空気を重くする。
 
ユリ「―――ゴフッゴフッ!!」
 
ゆらりゆらりと揺れる椅子が、彼女の咳と共に無造作に揺れる。
 
キクコ「―――!ユリ!大丈夫!?」
 
ユリの重い咳に、キクコが台所から飛んで来た。
 
ユリ「ちょっぴりノド痛いかも…」*゚。・*
 
ユリが、喉を押さえて言う。
 
キクコ「そんなちょっぴりとかじゃなかったでしょ!?」
 
ユリ「うぅ…ごめん…ほんとはすごく痛い…」*゚。・*
 
怒るキクコに、ユリが申し訳なさそうに謝る。
 
キクコユリ、うーして」
 
キクコが、そう言ってユリの顎を持ち上げる。
 
ユリ「うー……」*゚。・*
 
ユリが、唸りながら上を向く。
 
キクコ「……ちょっと腫れてるか…。薬飲もっか?」
 
ユリ「うん………」*゚。・*
 
キクコ「湿気が多いから、ウイルスとか増えやすくなってるのね」
 
ユリ「そだね………」*゚。・*
 
キクコが、そう言いながらユリのポシェットを手探る。
 
キクコ「空調付けてるのに。ユキナリのは役に立たないんだから」
 
ユリ「家にあったのは、スゴイいい奴だったから……」*゚。・*
 
ユリが、いつもより朦朧とした様子で言う。
 
キクコ「そっか。ちょっとおでこ貸して」
 
キクコが左手でユリの額を、右手で自分の額を見て、温度を見る。
 
ユリ「んー(≧△≦)」*゚。・*
 
キクコ「体温も測ろっか」
 
 
キクコが、テキパキとユリの世話をこなす。
 
先日ユリホワイトの家は破壊されてしまって、
ユリユキナリの家で暮らすことを余儀なくされてしまった。
しかし、元自宅ほどではないものの、ユリが暮らすには十分な備えがあった。
それは………
 
 
キクコ「常備薬の方も切れそう。病院に行って処方して貰った方がいいかも」
 
ユリ「大丈夫キクちゃんあそこの戸棚見てー」*゚。・*
 
ユリが、ふわふわと腕を上げて指差した戸棚を、
キクコが言われるままに探した。
 
キクコ「あ、ほんとだ、あった。」
 
ユリ「何かあった時の為にユキちゃんが持ってくれてるの」*゚。・*
 
 
キクコ「そう……なんだ…」
 
キクコが、戸棚を見ながら振り返らないまま相槌を打つ。
 
 
ユリ「お父さんとお母さんがユキちゃんにお願いしてくれたの」*゚。・*
 
 
キクコ「へぇ………」
 
相槌。
 
 
 
ホワイトユリの父母は、年中家を空けている。
だからと言って、彼らが二人の息子と娘が嫌いな訳では無い。
むしろ、彼らの家族の溺愛っぷりは、羨望される方が多いものだ。
 
唯、一つ運命の悪戯があったとすれば、それは第一子が病弱であった事だ。
そしてもう一つの不運とも言うべきは、彼らが優秀で、人望にも厚かった事。
 
彼らは、今も世界を回り医者として働いている。
 
名目は、名の知れた名医夫婦。
だが、彼らの本当の目的は、娘の病弱を治すことだった。
 
23年前。
彼らが共に望んだ第一子の誕生。
彼ららしい『一姫二太郎』の期待、その通りの娘の誕生を、共に喜んだ。
 
とても可愛らしい寝顔に、二人は心の底から喜び、分かち合った。
 
 
だが、いや、だからだろう。
彼らは、見ていられなかったのだ。
 
他の、子ども達が元気に遊び回る中、その一方で、
娘がベッドで横たわり、苦しむ様を見るしかなかったこと、
その苦しみを最愛の娘に味合わせ続けなければならなかったこと。
 
彼らは、一層仕事に熱意を捧げ、家を空けることが多くなった。
 
 
15年ほど前にイズミタウンへと来たキクコは、知る由もない話だ。
それに、彼らはそれなりの頻度でイズミタウンへと帰って来る。
それこそアトランダムだが、近くの街を訪れイズミタウンへ寄れるようなら、
彼らは喜んでイズミタウンへと帰って来ていた。
 
その度に、彼らの人の好さは、町の人々を魅了した。
 
ホワイトも、屈折して捉えれば、姉の巻き添えとも言える両親の不在を、
姉への嫌悪へと変換してしまうことは決してなかった。
それこそ、彼らの不在に、性格の欠陥は見出されるかも知れないが、
それでも、それを悪として捉えるのは難しいことだろう。
 
ホワイト達と同様に、キクコもまた何度もユリの両親に会っている。
その度に労いの言葉を貰い、感謝の言葉を貰い、
ユリの友であることを懇願された。
 
 
 
キクコは、ユリの両親が嫌いだった。
 
彼女自身、それを言葉にすることはない。
だが、恐らくは心の中のもやもやには気付いていたろう。
きっと、自身の生い立ちに、彼らを重ねていたのだと思われる。
 
 
 
 
ザアアアアアアアアアア………
 
雨が、また強く降り始めたようだ。
 
 
キクコ「また…酷くなりそうだったら……病院に行こう………」
 
 
キクコが、窓を眺めながら、静かに言った。
 
 
 
 
 
―――アマギリシティ灯台前
 
一件を終えた少年達が、灯台から出て来る。
 
トテトテトテトテ
 
ヒナ「みんな~おつかれさま~」*゚。
 
ヒナが、いつものように可愛らしく歩いて来る。
 
アミヒナヒナもお疲れ!大丈夫だった?」
 
ヒナ「うん!でね、アミちゃん、これからジム戦やるから~」
 
 
アミ「―――!あ、どうだったね、……ジム戦」
 
アミが、ふと焦るような顔をする。
 
 
ヒナ「……?うん、だから、じゅんびがね、」*゚。
 
アミ「あ、フィールドの準備ね。カズ、お願い」
 
そう言って、アミが後ろにいる男の子の方を見る。
 
カズ「アイアイサー。ジムのみんなにも声掛けてくるわ」
 
カズが、軽快にジムの方へ帰っていく。
 
 
ブラック「フィールドって?」
 
アミ「この街は海の街だってんで、フィールドも海を生かしてるの」
 
アミが、カズを見送ったまま振り返らずに答える。
 
アミ「………。それで……ヒナと…どっちが戦うの?」
 
ホワイト「ボク」
 
ホワイトが、毅然と答える。
 
 
アミ「ふーん…そう……」
 
 
ブラック「そのフィールドっていうのはどこに?」
 
ヒナ「あ、じゃぁもうそろそろいこっか~」*゚。
 
アミ「そうね。準備って言ってもそう時間も掛からないし」
 
 
そう言って、ヒナが先頭を切る。
 
ブラック「ジムに帰るの?」
 
アミ「堤防で見えなかったと思うけど、ジムの近くにあるの」
 
 
ホワイト「……へー…」
 
一行は黙々と、元来た道を帰る。
 
すると、数分もしない内に遂にジムが見えて来た。
 
 
ヒナ「こっち~」*゚。
 
ヒナがそう言って堤防の間にあるコンクリの道を抜けて行く。
ヒナの後を追い掛け、一行も進むと、先は階段になっており、
階段はそのままドーム状の建物に繋がっていた。
 
ブラック「………!随分大きい…どんな作りに……」
 
ドームは、少し海から頭を覗かしているだけで、
建物のほとんどを海の底に沈み込ませた状態であった。
上から覗いた限り、ドームはガラス張りになってるようだ。
 
だが、それはすぐに事実と分かった。
一行がそのままドーム内に入ると、
前面ガラス張りになったドームの全貌が明らかになった。
 
まるで水中レストランかのように、
ガラス張りになった側面から水ポケモンが顔を覗かせている。
 
 
ブラック「すごい………」
 
ホワイト「おぉ!!」
 
ホワイトブラックが、共に珍しそうに壁に張り付いて
ドームの外側のポケモンを眺める。
 
ドーム内は、下を綺麗な砂で覆い、
ドームの真ん中は、海の水が用意されている。
底が、深く重い色をしていることから、
深く、外の海に繋がっているようだ。
 
 
ヒナ「すごいでしょ~パパやまちのひとがつくってくれたんだ~」*゚。
 
ヒナが、嬉しそうに語る。
 
アミ「ま、ヒナのパパさんがお金出してくれなきゃ無理だったけどねw」
 
ブラック「こんなの作れるなんてすごいな……」
 
ホワイト「あのポケモン強そう」
 
 
カズ「あ、もう帰ってたか。大丈夫、あれは問題なかったよ」
 
そこで、カズが階段を降りてドーム内に入って来る。
 
 
アミカズ。そう良かった。念のためだけど……動いてるなら良かった」
 
ブラック「………何の準備が要ったの?」
 
アミ「ちょっとね……あれ、ヒナは?」
 
そこで、ヒナがいなくなってることに気付き、
アミがキョロキョロと周りを見回す。
 
 
カズ「あ、ヒナちゃんならさっき階段上がってった。多分ポケモンかと」
 
 
アミ「あそっか…、ポケモン補給にね……」
 
 
カズ「多分」
 
アミ「………………」
 
そこで、ドーム内がまるで悪魔が通り過ぎたかのように急に静かになった。
 
ブラック「………?」
 
ブラックが、振り返る。
 
アミが、階段の方を仰ぎ見ている。
 
 
カズ「………?何?何かあった?」
 
 
ホワイトは、雰囲気があの時と同じものに変わるのを背中から感じる。
 
 
アミ「さっき言った、準備ってね、ここの緊急退路確保のことなんだ」
 
アミが、静かに言った。
 
 
カズ「(?何でそんなことをこの人達に………)」
 
 
アミ「言っとかないと駄目な気がして。少し恐いから」
 
 
カズアミ?」
 
 
アミヒナは―――」
 
 
 
―――バシャアアアアアアアアアアンンンン!!!!
 
アミがそう言い掛けた瞬間、ドームの真ん中にある、
水の所から、大きなしぶきを立てポケモンが飛び出した。
ラプラスに、ジュゴン、そして、先程ヒナが連れていたトドゼルガ
 
一行が、呆気に取られる。
そんな状態の一行をよそに、ヒナが階段からトテトテと降りてきた。
 
 
ヒナ「ラブリー、ジュリー、ゼリー、ヒナのとうちゃく~」*゚。
 
 
カズ「………」
 
 
ヒナ「あれー?みんななにかおはなししてた~?」*゚。
 
 
アミ「―――うぅん!!何でもない!もう始める?」
 
アミが、さっきと打って変わって陽気に声を張り上げる。
 
ヒナヒナはじゅんびばんたんだよ~」*゚。
 
 
アミ「―――ホワイト君は?」
 
アミが、静かな眼差しでホワイトに目を遣る。
 
 
ホワイト「勿論、準備万端」
 
 
 
 
 
―――アマギリシティポケモンセンター
 
ポケモンセンターでは、
先端技術を使った、セラピーのような回復手段が採られている。
大きな、カプセルのようなものの中に収容し、回復を図る。
 
 
シュ~~~………
 
ポケモンセンター奥の、治療室に、異様な白い煙のようなものが立ち込める。
それは、ポケモンセンターで治療を受ける、ディアンから出ていた。
 
 
女性「そんな………!!」
 
先輩の女性「こんなポケモンは初めて見る………」
 
 
ディアンの傷が恐るべき速さで治って行っている。
その代償なのか、異様な音を立て、
ディアンからは蒸気のようなものが立つ。
 
カプセルは、ほぼ密閉された状態であるのに、
そのカプセル式治癒室から、謎の蒸気が発せられているという、
世にも異様な光景だ。
 
 
シュ―――
 
 
 
女性「………ゴクリ」
 
女性達が、生唾を飲む。
 
 
 
―――ギン
 
その時、静かに、ディアンは目を開いた。
 
 
 
 
 
―――アマギリシティジムバトルフィールド
 
先程のドームに、ヒナホワイトが対峙する。
その傍らには、それぞれゼリーことトドゼルガジュノプスが。
 
 
アミ「では審判はこのアミが務めます。バトルスタート!!」
 
 
旗を振り上げるアミの声と共にバトルがスタートする!
 
 
ホワイトジュノプス!まずは小手調べ!はっぱカッター!!」
 
ジュノプス「じゅあら!!」
 
ヒュヒュヒュヒュヒュヒュ!!!
 
ヒナ「ゼリーちゃん、みずでっぽうでぜんぶおとして~」*゚。
 
シュパパパパパパパンン!!!
 
トドゼルガの寸分狂わぬ射撃!
 
ホワイト「―――!なら………ジュノプス!」
 
ジュノプス「じゅ!」
 
ジュノプスが滑走の構えを取る。
 
ホワイト「影分身!」
 
ジュノプス「じゅの!」
 
ブオオオン!!
 
高速で移動し、分身を作り出す!
 
ヒナ「あわわ~ジュノくんがいっぱい~それじゃ~」*゚。
 
フィールドに響く、ヒナののんびりとした声。
 
 
ホワイト「………ムッ」
 
 
ヒナ「しろいきり~」*゚。
 
トドゼルガ「ぜるぁ~!」
 
ボフゥッ!
 
トドゼルガの巨大な口から発せられる、白い霧!
白い霧は、一瞬でバトルフィールドを覆い包む!!
 
ホワイト「(白い霧のせいで視野が……!)」
 
 
ヒナ「ゼリーちゃん~なみのりでぜんたいこうげき~」*゚。
 
 
ホワイト「………!!?ヤバ…い……!!」
 
バシャァ・
 
白い霧に包まれる中、前が見えないホワイトは、
全体攻撃の命令に焦りを覚え、ジュノプスに指示を。
 
ホワイトジュノプス!ボクの方に早く!」
 
声、音ならばジュノプスも位置を把握出来る。
そう考えた上での判断だった。
 
ジュノプス「じゅのん!」
 
ジュノプスもまた、それを理解し、声を上げる。
二人は危機に、互いに距離を―――。
 
その時だった。
 
全て、それが原因だった訳ではない。
だが、それがホワイトの苛立ちを、開放させる切っ掛けとなってしまった。
それは、揺るぎない事実であった。
 
ただ、ホワイトに悪気があったわけではない。
少年は、ただまだ子どもだった。
 
 
 
―――パシャン
 
ヒナ「ふにゃっ><。」*゚。
 
 
ホワイト「!―――………」
 
 
何かが、地べたに這いつくばる音。
 
ヒナが、転けてしまった音だった。
 
 
ヒナ「いたた~><。」*゚。
 
 
ホワイト「………………イラッ」
 
見る見る、変わって行くホワイトの表情。
 
 
ヒナ「ぜんたいこうげきしたらヒナもまきこまれるんだったえへへ」*゚。
 
 
 
―――カチン
 
切れた。
 
 
ホワイトヒナッッ!!!」
 
突然に、響く、ホワイトの怒声。
 
ヒナ「―――ビクッ」
 
ホワイトの怒声に、ヒナが肩を竦める。
 
 
ズンズン
 
ホワイトが、ずっしりした足踏みでヒナの声がした方へと……。
 
 
 
 
ブラック「今のホワイトの声…?クソ霧で見えない……」
 
 
ホワイトヒナがいるバトルフィールドより、
高い位置にある観覧席で、ブラック
 
 
アミ「今の声………」
 
 
同じく、観覧席とは場所が違うものの、
フィールドから高い位置で審判をするアミも、
状況を掴めないでいた。
 
だが、彼女の異様な冷や汗は、異常な量だった。
 
 
 
 
 
―――アマギリシティポケモンセンター横
 
何やら、二人の男女が、ポケモンセンター横で喋っている。
 
「あぁ…あぁ…何故…どうして……」
 
蒼白な顔をした、女性があっちを来たりこっちを来たり、
肩を揺らしながら縦横している。
 
「ヒヒ…見てろよ愚民ども……テリぃス!!」
 
気味悪い笑みが顔にへばり付いたかのような男が怒号を上げる。
 
テリス「ひぃ…!な、何だよ……ディル………」
 
テリスと呼ばれた女が、さも恐ろしげに男を上目遣いで見る。
 
ディル「何ふらふらしてやがんだ!さっさと任務を遂行すんぞ!」
 
テリス「む、無理だよぉ…今ジムはカラじゃないし…リーダーも…」
 
ディル「あぁん!?」
 
テリス「お、怒らないでよぉ…あぁ何で私がこんな事に……死にたい」
 
そう言って、テリスは地面にへばる。
 
ディル「あぁ!これから愚民を嬲り殺しに出来るってのに何言ってんだ!」
 
テリス「ぶ、物騒なこと言わないでよぉ…もう何でいつもディルと一緒……」
 
ディル「あぁ!!?知るか!兄貴に言え!!」
 
テリス「死にたい今すぐ死にたい。任務失敗したらディスピア様に怒られる」
 
ディル「任務成功させたら良いだけだろうが!」
 
テリス「でもぉ…ジムリーダーがいるなんて聞いてないよぉ……」
 
 
ディル「るっっっっせえええっぇぇぇえええ!!!!」
 
 
奇妙な二人組の、喜劇のような何かが、ポケモンセンター横で行われる。
 
時刻は2時を回る―――!
 
 
 
 
 
 
―――アマギリシティジム、バトルフィールド
 
 
ズシズシ…ズシズシ…
 
ホワイトが、ヒナの方へと歩き、遂に目の前に。
 
ヒナ「………ビクッ………ビクッ………」
 
ホワイトは、見下げて言った。
 
ホワイト「あのさ、波乗りが全体攻撃だってヒナ分かってたよね!?」
 
ホワイト「それに、あの的中率なら、白い霧で見えなくても当てられた!」
 
ホワイト「一緒に戦って分かる。ヒナはそんなの分からない訳ない!」
 
 
ヒナ「ぅうんチガウの、ヒナは」
 
ヒナが、必死に首を振る。
表情は、明らかにホワイトに怯えている。
 
 
ホワイト「違わない!もしかして、手加減してるの!?」
 
ヒナが、声も出さず首をブンブンと振る。
 
 
ヒナ「ひ、ヒナ、手加減なんて………」
 
 
―――
 
 
ホワイトヒナさ、さっきからそんな風にわざと可愛い子ぶってるけどさ」
 
ヒナ「ぇ………」
 
ヒナの目が真っ白になる。
視点が定まっていない。
 
ホワイト「媚び売ったって可愛くないし。もっと本気でやってよ!」
 
ホワイトの声が強くなる。
 
 
ヒナ「ぇ………ぁ………」
 
 
ヒナの顔が蒼白になり、パクパクと口を開閉する。
ヒナは、膝を揺らし後退りして行く。
 
 
トドゼルガ「ぜぁぁあぁ………」
 
トドゼルガが、焦燥に駆られる面持ちで、ヒナの方に寄る。
 
 
ホワイト「………!(・A・#)」
 
ホワイトが、イライラとした表情で、後退るヒナに近付く。
 
 
 
―――ガシャアアアンンンン
 
ヒナの、脳内に蘇る、ガラスの割れる酷い轟音。
 
―――ヒナぁ!!!
 
胸を突く、怒声。
 
 
やめて………
 
 
ズシ………ズシ………
 
近付いて来る足音。
 
 
来ないで………!
 
 
ガラン………ガラン………
 
見上げるばかりの男。
 
 
お願いだから………!
やめて………!!
 
ヒナ
 
 
 
 
―――トン
 
目の前に立ち塞がるホワイト
 
ホワイト「可愛くないからぶりっ子やめなよ」
 
 
 
(男「―――ぁあ!!!」)
 
ひたすらに耳に響く、酷い怒声。
男が、言った言葉。
 
ホワイトに、あの男が重なる。
 
 
 
―――ブツン
 
 
 
 
ヒナをいじめないで………
 
 
 
 
 
ピシッ
 
 
 
 
 
 
 
20
― ホワイト VS ヒナ ―
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 第21話予告 
 
 
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| 第2章 進化 | 00:24 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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| | 2010/05/06 05:40 | |

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| | 2010/05/06 20:14 | |

Re: タイトルなし

> 上画面見えないとキツイ
そりゃそうでしょうwww分かり切った事実www
さぁ買いなさい今すぐ買いなさい(*´∀`*)
お買い上げありがとうございまーす(o´∀`o)

> ここの人
ここの人??それは私かい??私なら遊んでまんた(^u^)

> ヒナ
むしろホワイトは来週殺されそうになります(^q^)
ヒナが来週遂に"氷の少女"としての変態を発揮させるので。
ヒナはミウの前夫のDVで一度感情を失ってるのです。
そのせいで、男に、怒鳴られたりするとヤバいことに。
まぁその辺は次回で。容量も半分に減らすし。
でもそれだとイシマ編まとめが30に間に合うか・

時間軸の話がよく分かりません(・ω・)
何を追加したらいいれすか?(・u・)

※はこっちは非公開でも何ら不便はないのです(´∀`)
ブログ本体より編集画面から見ることが多いので(´∀`)b
あと、それはパス入れといて編集画面言ったら何とかならん??

> Wii
Wiiは最初から一過性のものだと分かり切ってたものだと思うけどね。
好奇心で新しい顧客や一般人顧客は頼めるかも知れないけど、
そう奇を衒ったものって続かないよ。ゲームって、トランプを例に上げるのは変かもだけど、
シンプル・イズ・ベストで、ある点で王道から抜け出さない方がロングセラーになると思う。

| CAZUMIN | 2010/05/07 07:15 | URL |















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